2020年12月にフルモデルチェンジした日産のコンパクトカー「ノート」。ノーマルのガソリンエンジン車を廃止し全車ハイブリッド「e-POWER」化する大胆な戦略はインパクト大だったが、それよりも驚かされたのが、次々と追加されていく多彩なバリエーションだ。デビューからまもなく1年が経過する日産 ノートのバリエーションを一挙にご紹介しよう。
新型は2つの柱、ベーシックな「ノート」とプレミアムな「ノートオーラ」
2020年12月23日にフルモデルチェンジした日産のコンパクトカー、新型「ノート」は現行型で3代目となる。
2代目ノートのモデル途中から追加された電動化モデル「e-POWER（イーパワー）」が好評で販売の7割以上を占めていたこともあり、新型では全車をe-POWER化。量販コンパクトカーながら、価格は205万4800円からと、100万円台の廉価なモデルは消滅した。
売れ行きの動向が注目されたが、発売後1ヶ月の受注は月販目標の2.5倍となる2万台を獲得し、好調な立ち上がりとなった。
それからおよそ半年後の2021年6月15日、3ナンバーボディの新ラインナップ「ノートオーラ」が発表された。
e-POWER化で価格が上昇したノートだが、こちらはさらに高額なプレミアムモデルとなる。新型ノートは大きく分けて「ノート」と「ノートオーラ」の2つの柱で展開される。
ここからはそれぞれのバリエーションモデルをチェックしていこう。
ベーシックなノートにも2つのプレミアムモデルを用意
ベーシックな「ノート」シリーズには、主に3つのバリエーションが展開される。「ノート」と「ノート AUTECH（オーテック）」「ノート AUTECH（オーテック） クロスオーバー」だ。
全車をe-POWER化した新型「ノート」
新型ノートは、プラットフォームを一新。e-POWERシステムもモーターやインバーターを新しくした。先進運転支援システムも最新版となりナビリンク機能付き「プロパイロット」も搭載される。
駆動方式はFFに加え4WDも用意される。4WDは後輪にも50kWのモーターを搭載し、前後2つのモーターで駆動する電動4輪駆動システムを構築する。価格は205万4800円から244万5300円まで（価格は消費税込み、以下同）。
ブルーとブラックでコーディネイトしたカスタムモデル「ノート AUTECH（オーテック）」
先代ノートに続き、カスタムモデル「ノート AUTECH（オーテック）」が新型にもラインナップされた。コンセプトは「プレミアムスポーティ」。外装では、専用デザインのグリルやアルミホイール、メタル調パーツによる加飾などでドレスアップ。ブルーとブラックでコーディネイトされた専用内装は上質な雰囲気で統一されている、
価格は250万4700円から276万3200円まで。
SUVテイストを加えた「ノート AUTECH CROSSOVER（オーテック クロスオーバー）」
2021年10月7日、ノート AUTECHをベースにSUVテイストを加えたモデル「ノート AUTECH CROSSOVER（オーテック クロスオーバー）」が追加された。地上高を25mmアップ。専用アルミホイールや専用加飾、ブラックでコーディネイトされた内装などで、ノート AUTECHとは随分と印象を変えた。
価格は253万7700円から279万6200円。オレンジとグレーの2トーンカラーはクロスオーバー専用色となる。
細部まで造り分けられたプレミアムモデル「ノートオーラ」シリーズ
小さな高級車「ノートオーラ」
ノートをベースとしながらも、全く新しいモデルとして2021年8月17日より発売を開始したノートオーラ。前後デザインもオリジナルとし、左右のフェンダーもワイド化。3ナンバーサイズに拡大している。内装も全体に上質な加飾を施し、小さな高級車の装いとした。
さらにe-POWERも性能を向上させ、最高出力100kW、最大トルク300Nmまでアップされた。
ノートオーラの価格は261万300円から295万7900円まで。
モータースポーツ直系のホットハッチモデル「ノートオーラ NISMO」
先代ノートの隠れた人気モデルだった「ノート NISMO（ニスモ）」が、新型ではベース車をノートオーラに変更。2021年10月7日より発売を開始した。コンセプトは「俊足の電動シティレーサー」。日産のモータースポーツ部門「NISMO」の名を冠し、ウィング形状のスポイラーなどの専用外装や、赤と黒でコーディネイトされた専用内装などで武装する。
もともと高性能化されたノートオーラがベースだけに最高出力に変更はないが、ドライブモードをNISMO専用にチューンナップ。力強さを強調する出力特性とした。価格は286万9900円。
[筆者：MOTA（モータ）編集部 トクダトオル／撮影：茂呂 幸正・島村 栄二・小林 岳夫・NISSAN]
