沖縄県内からオミクロン株新たに2人、米軍属の夫婦 ハンセンで集団感染158人(12月19日朝まとめ)

 沖縄県は18日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」に米軍キャンプ・ハンセン(金武町)で働く米軍属で米国人の50代女性と、その夫で日本人の60代男性が感染していたと発表した。県内のオミクロン株感染者は3人となった。3人はいずれも入院中。ハンセンのクラスター(感染者集団)は在沖米軍基地内としては過去最多の158人に拡大した。 新たにオミクロン株感染が確認された米軍属女性と夫は基地外に居住していた。

 女性は12日から倦怠(けんたい)感があり、14日に発熱、15日に基地外の病院で受診し、新型コロナ感染が判明した。夫は14日に発熱と咽頭痛があり、15日に受診した。基地外の病院で判明したため、いずれも米軍関係者ではなく県内の感染者として発表した。2人の濃厚接触者は職場関係者など60人程度とみられる。

 17日にオミクロン株感染が判明した、基地従業員の50代男性の濃厚接触者9人を検査したところ、同僚の基地従業員1人にオミクロン株感染の疑いがあることが分かった。変異株検査でデルタ株でないことが判明し、オミクロン株の可能性があるとして、ゲノム解析を進めているという。

 県はオミクロン株感染者の濃厚接触者に対し、自宅待機ではなく、宿泊療養施設の利用を求めている。

 ハンセンのクラスターは17日時点で99人だったが、米軍側が情報を更新し、15日以降の4日間で158人となった。在沖米軍基地内のクラスターとしては、昨年11月30日の72人を超えた。

 18日のハンセン内の新規感染者は131人。同日は嘉手納基地1人、フォスター1人の新規感染者も判明した。

 ハンセン内のクラスターはオミクロン株によるものか判明しておらず、県は解析を要請しているが、米軍側は応じていない。(稲福政俊)【関連記事】
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