朝鮮各地で消費財の展示会がにぎわいを見せている。平壌市で行われた人民消費品展示会(11月25~30日)では、消費財の国産化、リサイクル技術の導入・活用が進んでいる現状を確認することができた。
豊富なラインナップ
平壌第一百貨店で開かれた展示会には、10余の中央軽工業工場と170余の企業所、工場が出品した500余種28万5千余の商品が展示された。
展示会に出品されたのは、食料品や、服、靴、かばん、化粧品などの日用品など。展示会関係者によると展示会は、「暮らしの向上に実質的に寄与する消費財を展示し、企業間で互いに経験を共有、交換することで競争意欲を掻き立てる」ことを目的に開催された。
会期中、多くの市民が訪れた
今展示会で注目すべきは、出品された多くの商品が、国内の原料と資材、リサイクル材料で生産されたものだった点だ。
数ある商品の中で、人波が集中したのが食料加工品のブースだった。
とくに平壌基礎食品工場、平壌小麦粉加工工場、龍城肉加工工場などで生産したパン、製菓、インスタントうどん、乳製品などのブースには終始人だかりができていた。
国内で高品質で知られる平壌基礎食品工場では、各種しょう油やコチュジャンなどを出品。しょう油だけでも、うま味だししょう油、発酵しょう油、野菜調理用しょう油など、用途別に取りそろえた豊富なラインナップが来場者の目を引いていた。
新作の冬用運動靴
一方、軽工業部門では、全国的にも人気の高い平壌製靴工場と柳原シューズ工場の靴と運動靴に対する来場者の購買意欲が非常に高かった。
靴・シューズ製品のブースには終始人だかりができていた
中でも時節柄なのか、冬用の男性用運動靴の需要が高く、飛ぶように売れていた。
新作として出品されたこの運動靴の靴底は、熱可塑性ゴムでつくったポリ塩化ビニールが使われている。靴底が滑りにくくてやわらかく、軽くて丈夫、さらに保温性もあり、雪が多く降る平壌の冬も安心、安全だと来場者の人気を博した。
国産の家電製品への関心も高かった。平壌自動化器具工場で生産した電気アイロン、電気炊飯器、扇風機は初日からよく売れていた。
化粧品部門では、「ウナス」ブランドで知られる平壌化粧品工場の製品が、美白やアンチエイジングなどの機能性、安全性において他の追随を許さず、ほとんど人気を独占していた。
牡丹峰区域に住むリ・ヒョンスクさん(51)は、「国産品の質はもちろんデザインも良くなった。そのうえ安いので大満足だ」と話した。