長崎県知事選 大石氏、“次世代”を強調

知事選に立候補を表明する大石氏=県庁

 来年2月の知事選出馬を21日に正式表明した元厚生労働省官僚(医系技官)で医師の大石賢吾氏(39)は、県庁での会見で「中村知事の後を継ぐ次世代のリーダーとして、長崎の発展に全力を尽くす」と力を込めた。
 大石氏によると、無所属で立候補を予定。県医師会の政治団体、県医師連盟に推薦を依頼しており、今後は「特定の政党、団体ではなく、幅広く推薦をお願いし、支援を求めていく」とした。
 取り組みたい政策として、専門分野である医療福祉の充実や、人口減少対策などを列挙。「県民が一丸となって課題をクリアしていける土壌づくりを目指す」と話した。
 県政の懸案に関する質問にも答えた。九州新幹線長崎ルート未着工区間の整備方式が決まっていない現状に対し、フル規格を推進する考えを示し、「佐賀とコミュニケーション不足。理解を得られるよう(佐賀県知事と)是々非々で話ができる人間関係をつくっていく」と述べた。
 石木ダム建設事業については「(県と反対住民が)話し合う場を設けるべき。知事として現地に赴き、住民の思いに耳を傾け方針を決定する」と主張。「結論ありきでは意思疎通は難しい」とし、事業の賛否は明言しなかった。
 大石氏は五島市出身。県立長崎北高を卒業後、米国に留学。長崎大熱帯医学研究所にも勤務した。千葉大大学院医学研究院博士課程修了。


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