川崎と羽田空港つなぐ「多摩川スカイブリッジ」 来年3月12日開通

多摩川スカイブリッジの開通日時を発表する福田市長=川崎市川崎区

 川崎市は22日、羽田空港と川崎・殿町地区をつなぐ「多摩川スカイブリッジ」が2022年3月12日に開通すると発表した。福田紀彦市長は会見で「悲願の橋がようやく開通する。感慨深い」と述べた。

 同橋は全長680メートルで、市と東京都、国が整備。車道のほか歩道、自転車道も備える。

 04年に浮上した「神奈川口構想」で市や県などが連絡道路の整備を国に要望して以来、計画化までに曲折を経た。11年に京浜臨海部が国際戦略特区に指定され設置が実現したが、19年の大型台風で開通が1年以上ずれ込んだ。

 国際空港の羽田と、世界トップクラスの外資系、国内大手の医療機器メーカーが進出する殿町地区の両者をつなぐ橋の開通に、福田市長は「多摩川両岸が一体的産業拠点となるという意味では大きな意義を持つ橋。臨海部にとっても新たな産業が生まれる起爆剤になることを期待する」とし、「川崎が世界への玄関口になったと文字通り言える」と胸を張った。

 同橋は28日までの午後5時~翌0時、道路照明の試験点灯に合わせ開通日を示すバルーンライトを点灯する。また、開通後の来年4月から、殿町地区近くの京急線大師橋駅などから同橋を経由し天空橋駅(東京都大田区)を結ぶバス路線も開通する予定という。

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