発酵学の権威で「酒博士」とも呼ばれる坂口謹一郎博士の業績や、地元の酒造り文化を展示している坂口記念館。地元の酒やここでしか味わえない〝幻の酒〟を試飲できる、酒好きにうれしいスポットでもある。
敷地内にある「楽縫庵（らくほうあん）」は坂口家の旧家の雰囲気を表現した建物で、坂口博士が書斎や交流の場として使っていたいろりの部屋などが再現されている。楽縫庵でできる試飲はおちょこ１杯１００円で、地元の地酒６種を提供。飲み比べをリーズナブルに楽しむことができる。
注目は坂口博士ゆかりの「御酒（うさき）」（沖縄県、瑞泉酒造）。沖縄戦により失われた黒こうじを、坂口博士が保存していたのが後年に見つかり、復活を果たしたという〝幻の泡盛〟で、３００円で試飲できる。取扱店舗が非常に限られる御酒だが、同館物販コーナーでも取り扱っており、試飲でほれ込んで購入する人も多いという。
お茶とお茶請けはサービスのため、ゆったりとした時間を過ごすのもお勧め。４月には坂口博士が愛したユキツバキ約１００種２００本が咲き誇る庭園も見どころとなっている。
・頸城区鵜ノ木１４８
・午前１０時から午後４時まで
・冬季は土・日、祝日のみ開館。２月１１日以降は月曜休館（月曜祝日の場合は翌日休館）
・入館料３１０円（中学生以下無料）
・☎０２５・５３０・３１００
