知事、今年の漢字は「糾」 1年の禍福を振り返り

今年を表す漢字1文字に「糾」を選んだ福田知事=24日午後、県庁

 福田富一(ふくだとみかず)知事は24日、今年最後の定例記者会見で2021年を振り返り、今年の本県を表す漢字1文字に「糾」を挙げた。吉凶がより合わせた縄のように交互に訪れる様子を表す故事成語「禍福は糾(あざな)える縄のごとし」から引用した。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言の対象地域に2度指定された。足利市の両崖山では大規模な山林火災が発生。家畜伝染病の鳥インフルエンザと豚熱(CSF)も県内で相次いで発生し、福田知事は「『禍』が一年を通じてあった」と回顧した。

 一方、東京五輪では聖火リレーが予定通り行われ、パラリンピックを含め多くの本県勢が活躍。懸案の都道府県魅力度ランキングでは最下位を脱出した。

 福田知事は、ベトナム首相の来県や先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関係閣僚会合の日光市への誘致にも触れ「新たな芽出しに取り組んだ」などと述べた。

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