わがまち回顧2021 上五島支局 ICT交通システム実験

乗車方法や乗り心地を確認する石田町長(中央)ら=新上五島町役場

 長崎県新上五島町は7月、トヨタ自動車、県と連携して情報通信技術(ICT)を活用した交通システム「SmartGOTO」の実証実験を開始。人口減少の進展が特に著しい離島部でどんな成果を上げるか注目される。
 バスの廃線地域に予約制の乗り合いタクシーを導入。登録した利用者がスマホ、タブレットで予約し、通学、通院、買い物などの「足」として利用する仕組み。タブレットは公共施設に設置し、希望者には貸し出しもする。「使いやすい」と高齢者にも好評だ。
 町は今後、廃線が見込まれる地域にも広げ、交通以外の分野で同システムが活用できないかも含め検討する方針。ICTを生かしたまちづくりが島で本格的に動きだした年となった。
 北松小値賀町では、9月の定例町議会で、町が提出した教育長人事案を町議会が否決。12月定例会に町が出した別の人事案に議会が同意し、一応の「決着」を見た。ふるさと留学生施設「ちかまる寮」、Uターン、Iターン者用住宅が完成し、移住者獲得へ向けた取り組みが進んだ。
 主なニュースは▽小値賀港ボーディングブリッジ運用開始▽新上五島町議選で新人2人を含む16人が当選▽小値賀町立新診療所着工▽小値賀町沖ノ神嶋神社の陶磁器が県の有形文化財に▽県立上五島高、創立70周年


© 株式会社長崎新聞社