「独りではない」と伝えたい 神奈川の学生ボランティアが食料寄付募る クリスマスイブ、協力する市民が絶え間なく

食料寄付に訪れた市民に感謝を伝えるかながわ学生ボランティア連合の学生たち=逗子市逗子

 神奈川県内の大学生らでつくる「かながわ学生ボランティア連合」が、新型コロナウイルス禍の影響などで生活が苦しくなった人たちを助ける活動を続けている。24日には、必要な人に無償で食料を提供するフードバンクに届けようと、食料の寄付を募る会を逗子文化プラザ市民交流センター(逗子市逗子)で開催。協力する市民が絶え間なく訪れ、学生たちは「今後も自分たちにできることを続けたい」と前を向く。

 米やカレー、カップラーメンに菓子…。クリスマスイブに、52人からどっさり託された食料品。学生たちはサンタクロース姿で市民に感謝を伝え、ラーメンなどを届けた市内の女性(63)は「学生のおかげで誰かの力になれるきっかけをもらった」と話した。

 昨年7月に発足した同連合は約30人で活動している。代表の中野愛さん(22)=関東学院大学4年=らが横浜市の社会福祉協議会と若者に必要な支援について話したことを機に「自分たちにできることをしたい」と立ち上げ、学生の自宅に食料を送ったり、食料配布会を開いたりしてきた。

 コロナ禍の影響でアルバイトが減ってしまい、生活に困る1人暮らしの学生は多い。自身もアルバイトが見つからず、学校もオンライン授業が続くなど、もどかしい日々を送ってきた中野さんは「人のつながりをつくる機会を工夫し、困っている人に『独りではない』と伝えるアプローチをこれからも続けたい」と意気込んでいた。

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