【2021年登場車両】えちごトキめき鉄道 413系・455系電車 国鉄時代の急行列車を現代に再現

20210828 413系・455系 直江津 P:鉄道博士

2021年に登場した車両として忘れてはならないのは、国鉄急行色に復元した上でJR西日本から譲渡され、えちごトキめき鉄道で走り始めた413系・455系電車です。

20210429 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

上の写真は、「直江津D51レールパーク」が開業した4月29日に撮影したクハ455-701です。この時はまだ、「急行」の前面幕が再現されていませんでした。

20210429 クハ412-6 直江津D51レールパーク P:鉄道博士

「直江津D51レールパーク」の扇形機関車庫内に静態保存され、物販・休憩スペースとして使われているクハ412-6には、この施設の開業日までに「急行」の前面幕が再現されていました。

20210429 クハ412-6 直江津D51レールパーク P:鉄道博士

就学前(東北・上越新幹線開業前)、上野駅の地平ホームで東北へ向かう急行電車を見ていた私には、懐かしく、幸せな光景が直江津で再現されていたので、非常に満ち足りた気持ちになりました。

20210429 クハ412-6 D51-827 直江津D51レールパーク P:鉄道博士

D51と並ぶクハ412-6を見ていると、私の生まれる前、昭和40年代を再現している様子が伝わってきます。鳥塚社長のこだわりには脱帽です。

20210828クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

私が営業運転を開始した413系・455系に乗車してみたのは8月下旬でした。東京オリンピック開催に合わせて「オリンピア」のヘッドマークがクハ455-701に掲げられていました。

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

直江津駅の駅名標は、えちごトキめき鉄道仕様になっているので、これを国鉄時代の駅名標に戻すと、さらに味が出てくると思います。鳥塚社長、もし可能であれば、駅名標の変更をご検討いただければ幸いです。

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

クハ455-701の車内は、ローカル運用に供される際に車端部がロングシート化されています。国鉄時代の広告を吊り下げることで、最小限のコストで国鉄時代の味わいが表現されています。

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

私は、直江津発 妙高高原行きの列車で、進行方向右側のボックス席を確保することができました。

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

1971年に川崎重工業で製造され、1986年に松任工場で改造を受けた車両であることがわかります。

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

クハ455-701のトイレを使用することは可能です。

20210828 クハ455-701 直江津 P:鉄道博士

残念ながら、クハ455-701の窓は、下半分を動かせないようになっていました。おそらく、JR西日本時代に固定式に改造されたのでしょう。

20210828 ET127系 クハ455-701 新井 P:鉄道博士

妙高はねうまラインは単線ですので、455系・413系の上り臨時快速列車は、新井駅で定期普通列車と交換を行います。

20210828 クハ455-701 妙高高原 P:鉄道博士

妙高高原駅では、定期列車があまり使わない1番線に到着します。

20210828 クハ455-701 妙高高原 P:鉄道博士

妙高高原駅で幕回しが行われ、「直江津」と表示されます。

20210828 413系・455系 糸魚川 P:鉄道博士

日本海ひすいラインを走行する際には、急行列車として運転されます。急行列車に乗車される際には、乗車券の他に、急行券を買う必要があります。JRでは急行列車が廃止されてしまったので、急行券を買う行為そのものも、この急行列車に乗車する楽しみの一つです。

20210828 413系・455系 糸魚川 P:鉄道博士

まるで国鉄時代にタイムスリップしたかのようです。

20210828 413系・455系 糸魚川 P:鉄道博士

国鉄型車両ならではの「濃厚な味わい」を楽しめる稀有な車両です。

20210828 ET122 413系・455系 糸魚川 P:鉄道博士

日本海ひすいラインの定期普通列車には、コスト削減のため、電化区間であるにもかかわらず、気動車が使用されています。413系・455系の営業運転開始により、えちご押上ひすい海岸駅付近のデッドセクション通過時に、車内の照明が消灯する体験を久しぶりにできるようになりました。

20210828 直江津 413系・455系 P:鉄道博士

急行4号が直江津駅に到着すると、列車は夕日に照らされ、ノスタルジックな光景を堪能できました。

20210829 市振 413系・455系 P:鉄道博士

観光急行は、糸魚川駅を越え、市振駅まで入線します。市振駅のホームは1面2線の島式ホームです。

20210829 市振 413系・455系 P:鉄道博士

2021年とは思えない光景が、そこには広がっていました。

20210829 市振 413系・455系 P:鉄道博士

市振駅の糸魚川寄りには、トンネルがあります。日本海ひすいラインは、トンネルの多い路線です。

20210829 直江津 413系・455系 P:鉄道博士

20210829 能生 413系・455系 P:鉄道博士

能生駅に停車する観光急行もあります。

20210829 糸魚川413系・455系 EF510-500番台 P:鉄道博士

新型車両ではなく、50年前に製造された車両ですが、まさに「動く鉄道遺産」と呼ぶべきものです。日々のメンテナンスなどにご尽力されている、えちごトキめき鉄道社員の皆さんに、心から感謝したいです。

【著者】鉄道博士 / Dr. Railway

生後2ヶ月より、鉄道を眺め始め、列車の音が、子守唄代わりになる。 3歳で、交通博物館(鉄道博物館の前身)のリピーターとなる。保育園に登園前の早朝から、最寄駅に年200回ペースで通い始める。 5歳で、鉄道に関するニュースが読みたい欲で、毎日、複数の新聞を読むようになる。小学校入学までには、ほとんどの漢字を読めるようになる。 小学校の入学祝いに「国鉄監修 交通公社の時刻表(現 JTB時刻表)」を買ってもらい、全ページ読破し、旅行の計画を立てるようになる。 10歳で、一眼レフでの鉄道写真撮影をスタート。学生時代は、鉄道の写真をひたすら撮る生活を送り、塾等も行かず、法政大学へ入学。 その後も、企業の取締役、海外との業務提携等の仕事をしながら、鉄道写真を撮り続け、鉄道誌に寄稿を続ける。 1949年以降の日本の車輌であれば、数百種類の車輌の解説が可能。それぞれの特徴や魅力も含めて何でも楽しく解説する姿から”鉄道博士”と呼ばれるように。

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