どうなる大みそか、神奈川の終夜運転 JR東、限定再開 私鉄見送り多く

JR京浜東北・根岸線

 大みそかから元日にかけて列車を夜通し走らせる「終夜運転」を巡り、神奈川県内に路線を持つ鉄道各社の対応が分かれている。

 JR東日本は路線を減らした上で復活させるが、多くが今年も実施を見送る。新型コロナウイルス禍で年越しイベントなどが中止され、沿線利用が見込めない状況を反映させた。

 JR東は、終夜運転の実施を発表。足元の新規感染者が低水準であることや、国などから運転取りやめ要請がなかったことを理由とした。

 実施対象は、京浜東北線(桜木町-大宮)や湘南新宿ライン(逗子・大船-大宮)など首都圏9路線。ただ、成田線(成田-我孫子)や常磐線各駅停車(綾瀬-我孫子)は利用者が少ないため取りやめる。担当者は「年越しのイベントが少なくても、一定程度の需要が見込まれる」と話す。

 一方、京浜急行電鉄(横浜市西区)、相模鉄道(同)、小田急電鉄(東京都)、東急電鉄(同)、横浜シーサイドライン(横浜市金沢区)は終夜運転を行わない。各社とも12月30日~1月3日の年末年始は、土休日ダイヤで対応する。

 京急は元日早朝の下り特急列車の増発も行わない。川崎大師への参拝客向けには元日から10日までの間、大師線の列車を増発する。

 相鉄バス(同市西区)は、12月29日は土曜ダイヤ、年末年始は休日ダイヤで運行。1月1~3日は午前8時台から、海老名駅と寒川神社を結ぶ直通バスを走らせる。

 小田急は、元日の江の島での初日の出に合わせた特急ロマンスカー「ニューイヤーエクスプレス号」と、臨時の各駅停車を各1本運行。東急は、終電後に臨時列車を東横線と田園都市線で1本運転する。

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