【DeNA】宮崎、優勝へ自己犠牲もいとわず 機動力追求「チーム全員で」 手本はヤクルト打線

3年連続打率3割を目標に掲げる宮崎=10月、横浜

 優勝のためなら「自己犠牲」もいとわない。横浜DeNAの宮崎敏郎内野手は「来季はチーム全員で相手投手を引きずり降ろす気持ちでやっていく」とナインの思いを代弁する。2年連続で打率3割をマークした好打者も、機動力の大切さをかみしめた1年間。超重量打線をさらに強固なものにするため、先頭に立つ覚悟だ。

 11月の秋季トレーニングで、新たに就任した鈴木打撃コーチは理想の攻撃スタイルを明かした。「(今も)いい打線だが、勝つために細かい野球もみんなでやっていく」。佐野、宮崎ら中軸打者にも小技のサインを出す考えを示唆した。

 就任1年目の三浦体制でも犠打や盗塁、進塁打は試みたが、ナイン全体へ意識は浸透せず、技術不足も露呈。来春キャンプでは例年以上に練習時間を割くとみられる。

 宮崎がプロ9年間で決めたバントは2軍の2個。それでも「サインが出たらもちろん応える。チームに貢献するのは大事」ときっぱり。足も速くなく、盗塁は1年目にファームで成功した1個のみだが「(1軍で)1個は決めたい」。三浦野球に適応したい思いがあるからだ。

 手本は、最下位から1年で日本一になったヤクルト打線。ベイスターズが打率、安打数で上回るも総得点は66点差と水をあけられた。「各打者がやるべきことを理解している。どこからでも攻撃ができる」と強さを感じた。

 球団とは6年の超大型契約を結んだばかり。ルーキー牧の高い技術力に「僕も見習わないといけない」と驚かされた33歳は、相手バッテリーに嫌がられる打撃を極めていく。

© 株式会社神奈川新聞社