「海なし県」に新星現る 文星付高の伊藤、関東選抜ヨット3位 競技歴1年、国体期待

練習に励む伊藤=千葉市の稲毛ヨットハーバー

 「海なし」の本県セーリング界に新星が現れた。11月6、7日に山梨県の山中湖で開かれた第28回関東高校選抜ヨット大会に、本県初の選手として出場した文星芸大付2年伊藤良寛(いとうりょうかん)が男子レーザーラジアル級で3位入賞した。競技歴1年の高校生セーラーが誇らしい船出を切った。

 同種目は、帆の小さい全長4.23メートルの1人乗りヨットを操り、海面に置かれたポイントを順番に回る。2日間で3レースを行い、着順をそのまま点数化して最終点数の低さを競う。

 今大会は伊藤にとってデビュー戦だった。12艇が出走した第1、2レースはいずれも7着。「周りが見えていなかった。体もがちがち」と緊張が解けなかったが、一夜明けた第3レースで挽回。風速2メートルとスピードに乗りにくい状況でも「海面のうねりを見て、真っすぐ進めた」と風を捉えて5着。総合19点で茨城県の選手を2点差で抑えた。

ヨットの関東選抜大会で県勢初の3位入賞を果たした伊藤=文星芸大付高

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