40代男性がオミクロン株感染 栃木県内で初確認、市中感染は否定

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 栃木県は30日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」に、県内在住の40代男性が感染したと発表した。米国から帰国する際、既に感染が確認された人と同じ航空機に搭乗していた。県は「市中感染ではない」としている。県内でオミクロン株の感染が確認されるのは初めて。

 県によると、男性は今月中旬以降の帰国時の検査では陰性で、2週間の健康観察のため自宅待機していた。PCR検査を実施し、陽性が判明。県保健環境センターでゲノム解析を行い、30日にオミクロン株への感染が分かった。

 男性は無症状。不特定多数との接触は確認されていない。陽性判明時に医療機関に入院した。県はオミクロン株の濃厚接触者は宿泊療養施設に入所してもらう方針としていたが、本人の事情により自宅に滞在していた。同居家族は濃厚接触者として、宿泊療養施設に入所した。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は「国内でオミクロン株の市中感染が増え、本県の感染者が増加していることを踏まえると、再度の感染拡大が始まっている可能性がある」とコメントし、マスクの着用や換気など基本的な感染対策の徹底を呼び掛けた。

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