冬場の気温低下による給水管の凍結や破裂を防ぐため、伊勢原市は今冬、大山山頂(標高1252メートル)のチップ制公衆トイレを閉鎖している。初の試みで、来年4月上旬までを予定する。
山頂のトイレを通年利用できるよう維持管理に努めてきた市は「観光客など登山初心者の利用も多く、閉鎖は苦渋の決断」と説明。一方で、毎年、凍結被害で多額の修繕費がかかり、登山者が少ない季節に閉鎖することで老朽化や劣化が進む施設の維持費を抑える狙いがある。
神社風な構えの公衆トイレは水洗で、1989年12月に設置された。通年で利用でき、使用する水は標高差約600メートルの大山阿夫利神社下社の受水槽から長さ約1.5キロの合成ゴム製の給水管でくみ上げている。