厳しい年越しにぬくもりを 横浜・寿地区でラーメン炊き出し 生活困窮者ら長い列

生活困窮者らに振る舞われた炊き出しのラーメン=31日、横浜市中区の寿公園

 新型コロナウイルス禍で2度目の年越しを迎えた横浜市中区の寿地区で31日、炊き出しのラーメンが振る舞われた。仕事や住まいを失うなどした人たちは厳しい寒さの中で長い列を作った。

 年末年始に生活困難者らを支援する「寿越冬闘争」の一環。例年は年越しそばを提供していたが、コロナ禍のため昨年からメニューを変更した。今年は「温かくて、栄養があり、おいしいものを」とラーメンを採用。10月から試行錯誤を重ね、しょうゆ味でチャーシューや煮卵など具だくさんの一杯に仕上がった。

 キャバクラのボーイとして働いていた男性(22)は、会場の寿公園に支援を求めた。「コロナで客が来ず、解雇同然で住み込みの寮を追い出された」。地区内で新年を迎える仮住まいを提供され、「プロのラッパーという夢に向かって新たなスタートを切りたい」と前を向いた。

 炊き出しは1月3日まで。問い合わせは、同実行委員会の高沢幸男事務局長電話045(641)5599。

© 株式会社神奈川新聞社