小嶺サッカーでメモリアル勝利 長総大付 堀越に1―0 全国高校サッカー 

【2回戦、長崎総合科学大付-堀越】前半13分、長崎総合科学大付のMF別府(左から2人目)らがプレスを掛けてボールを奪う=駒沢陸上競技場

 第100回の記念大会で、長崎県勢通算100勝の節目に到達した。メモリアル勝利を挙げたのは、やはりこの人のチーム。名将・小嶺監督率いる長崎総合科学大付が1回戦に続いてCKから先制。1点を守りきり、3大会ぶりの3回戦進出を決めた。
 アクシデントをはね返した。ピッチ内の精神的支柱、DF児玉が前半28分に相手と交錯して負傷退場。攻勢が一転、劣勢を強いられるようになったが、定方コーチは「選手がよく頑張ってもぎ取ってくれた」。前線から激しくボールを奪いに行き、前回8強チームのパスサッカーをかき乱した。
 県勢は第99回大会までに98勝を挙げ、そのうち小嶺監督が率いたチームは実に83の勝利を積み上げていた。島原商で11勝、国見で優勝6度を含む65勝、そして長総大付で7勝。第63回で初優勝した島原商も前年まで小嶺監督に教わった選手たちが成し遂げたことから、ほぼ9割がその手腕によるものと言える。体調不良のため1回戦に続いてベンチ入りはかなわなかったが、小嶺サッカーをたたき込まれた選手たちが今大会2勝目を勝ち取った。
 3回戦の相手は夏のインターハイで8強入りしている東山(京都)。年代別日本代表候補を複数抱える強豪だ。この日、精度の高い左足キックでアシストしたDF平山は「次も自分たちのプレーさえできれば勝てる」。大みそかに区切りの100勝目を挙げ、新年最初の試合で第96回大会以来となる8強入りを目指す。


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