ひとり親家庭の高校生支援 横浜で無料の英語教室スタート 信金と社協が連携

無料の英語教室で個別指導を受けるひとり親家庭の高校生(手前)=横浜市西区(横浜信金提供)

 ひとり親家庭の高校生を対象に、大学などへの進学をサポートする無料の英語教室が、横浜市内でスタートした。コロナ禍で親の収入が減るなどして塾に通えない子どもの学習機会を確保しようと、横浜信用金庫と市社会福祉協議会(市社協)が包括連携協定の一事業として取り組んでいるもので、保護者からは「塾に通わせる経済的余裕がないので、ありがたい」と感謝の声が上がっている。

 「塾に行けていなかった。ここなら通うことができてうれしい」

 平日の午後6時すぎ。横浜駅から徒歩4分に位置するビルの一室には、熱心に個別指導を受ける学生の姿があった。西区福祉保健活動拠点の会議室だが、雰囲気は学習塾そのものだ。

 昨年11月に始まった教室で講師を務めるのは、市シルバー人材センターから派遣されてきた、英語教育の経験がある元教師ら。横浜教室のほか、戸塚駅から徒歩10分の場所でも戸塚教室を開設し、受講料や教材費は無料。通っている生徒の一人は「進学を考えているので、英語をさらにできるようにしたい」と勉強への意欲を燃やしていた。

© 株式会社神奈川新聞社