【中山金杯/騎手データ】条件合致で“連対率100%” 「金杯男」は昨年復帰の関東中堅

5日は中山競馬場で伝統のハンデ重賞・中山金杯(GI、芝2000m)が行われます。

同日に京都金杯も行われますが、今年も昨年と同様に京都競馬場改修工事のため中京施行。ここでは、より過去データを多数取り扱うことができる中山金杯の騎手データを見て行きます。

なお、2000年以降の過去レース(02年の東京施行を除く)を集計対象としています。

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■一発なら長岡禎仁騎手、横山武史騎手

今年の中山金杯に乗り鞍があり、2000年以降(02年の東京施行を除く)で騎乗経験があるのは次の13騎手です。

[2000年以降]中山金杯の騎手別成績(02年の東京施行を除く)

[2000年以降]中山金杯の騎手別成績(02年の東京施行を除く)

各騎手ごとに騎乗数に大きなバラつきがあり、かつ3割を超える優秀な連対率を残す騎手も少ない重賞です。そのため、今回は平均着順と人気の差を重視し注目すべき騎手を取り上げます。

騎乗数は2鞍に限られますが、一発に警戒したいのが長岡禎仁騎手、横山武史騎手。

長岡禎仁騎手は2017年のトミケンスラーヴァ(12番人気6着)、2021年のアールスター(13番人気5着)とフタ桁人気の伏兵馬であと一歩のところまで健闘。肝心の馬券圏内には入れていないものの、そろそろ3度目の正直があるかもしれません。

同騎手は今年の中山金杯で昨年も騎乗したアールスター(牡7、栗東・杉山晴紀厩舎)に騎乗予定。人気はなくても押さえる必要はありそうです。

そしてもう一人の要注意騎手が横山武史騎手。2020年のマイネルハニー(15番人気5着)、2021年のシークレットラン(7番人気7着)といずれも人気以上の着順に導いていますね。

同騎手は今年の中山金杯で重賞2着が2回ある血統馬・ヒートオンビート(牡5、栗東・友道康夫厩舎)に騎乗予定。昨年はJRAのGIで5勝を挙げ一気に大ブレイクした横山武史騎手ですが、新年最初のJRA重賞制覇となるか注目です。

■中山金杯では松岡正海騎手が活躍

一発の可能性がある2騎手の次に見て行くのが、昨年11月に戦線復帰を果たした松岡正海騎手です。

同騎手は出走騎手中の最多となる集計期間内5度の連対を誇り、2018年のウインブライト(2番人気2着)、2019年のウインブライト(3番人気1着)、2020年のウインイクシード(6番人気2着)と3年連続で連対。

また、【松岡正海騎手】と【コスモヴューファーム】の組み合わせは、過去【1.2.0.0】と連対率100%の注目すべきデータが見つかります。

今年の中山金杯で松岡正海騎手が跨るのが、コスモヴューファーム生産馬で、中山金杯は2020年2着、2021年3着と2年連続好走中のウインイクシード(牡8、美浦・鈴木伸尋厩舎)。先に述べた好データに該当する以上、このコンビを軸に考えるべきでしょう。

■妙味薄い池添謙一騎手は過信禁物

一方、騎乗馬の人気を思えば、着順の落ち込みが見られるのが池添謙一騎手です。

2016年のヤマカツエース(3番人気)を勝利に導く一方で、2007年のマヤノライジンは1番人気を大きく裏切る8着に沈んでいますね。このマヤノライジンの結果が尾を引いている形とはいえ、データ的には妙味のある騎手とは言えません。

今年騎乗するヴィクティファルス(牡4、栗東・池添学厩舎)も前走GIとはいえ、フタ桁着順に敗れている馬がここでは2、3番人気想定。ならば、思い切って切った方が高配当にありつけそうですね。

以上、中山金杯の気になる騎手データを見て行きました。今回はデータ注目騎手として騎乗機会3連続連対中の松岡正海騎手を取り上げます。同騎手の騎乗馬を軸に、長岡禎仁騎手、横山武史騎手が跨る馬へと流す馬券が配当的にも面白そうですね。

今回のコラムが、新年初的中、初笑いに繋がれば幸いです。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。

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