プロスト、年間23戦の過密スケジュールに否定的見解「F1の特別感が薄れる」

 4度のF1チャンピオンであり、現在アルピーヌF1チームのノンエグゼクティブディレクターを務めるアラン・プロストが、2022年F1シーズンに23戦が開催されることに関し、レース数が多すぎるという考えを示している。

 プロストが初めて世界タイトルを獲得した1985年から、4度目にチャンピオンの座に就いた1993年まで、F1の開催数は16戦だった。

 2022年、F1がパンデミックの影響を受けずに予定どおりカレンダーをこなすことができれば、史上最多23戦が開催されることになる。

2021年F1スペインGPスタート

 プロストは、このスケジュールはタイトすぎるという意見を持っている。

「23戦というのはかなり多い」とプロストはポッドキャスト『In the Fast Lane』のなかで語った。

「チームにとっても、移動する人々にとっても、メカニックやエンジニア、全レースに立ち会うチーム代表者にとっても非常に困難だ。常に良い状態でいられるとは限らない。想像すると、非常に難しい状況になると予想される」

「それに、(F1は)特別な存在であり続けなければならない。初めて3週連続でレースが行われたときのことを思い出す。私ですら、ある意味、興味が幾分薄れた。レースが立て続けに行われたからだ」

「レース数、ファンの数、そして当然ながら得られる収入を考えあわせて、良い妥協点を探らなければならない。スポンサーが増えれば、レース数を多少減らすことができるかもしれない。だが、我々はそういう方向には進んでいないようだ」

 ハースF1チーム代表ギュンター・シュタイナーも、現在の過密スケジュールに対して否定的な意見を示している。一方で、レッドブル代表クリスチャン・ホーナーやアルファタウリ代表フランツ・トストのように、23戦を戦うことを不満に思うスタッフはF1の世界で働くべきではないと示唆する者もいる。

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