長崎県内2021年の交通事故死 27人で最少 高齢者割合は最も高く

 長崎県警は4日、2021年の交通事故発生状況(暫定値)を発表した。死者は前年より7人少ない27人。交通統計が始まった1948年以降、最少だった。死者の中で65歳以上の高齢者の割合は77.8%(前年比4.3%増)に上り、過去最も高い割合を占めた。
 人身事故の発生件数とけが人はいずれも8年連続で減少した。人身事故は2805件(同182件減)、負傷者は3506人(同225人減)。県警交通企画課は、県民の安全意識とともに車両の安全性能の向上が影響しているとみている。
 高齢者の死者は21人で前年より4人減ったが、死者に占める割合は上がった。過失の度合いが大きいとみられる「第1当事者」が高齢者だった事故での死者は12人(同2人減)。歩行者の死者は前年より3人増えて13人、うち11人は高齢者だった。
 死亡事故のうち16件はドライバーの脇見やぼんやり運転が原因。同課は「もっと注意していれば防げた事故が多い」とし、引き続き県民の安全意識の向上に努めるとしている。

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