長崎県内各地では4日も成人式や、昨年中止になった代替式典が行われた。落ち着いたり、ぶり返したり-が続く新型コロナ禍。そんな中でも、新成人らは仲間との再会を喜び合い、大人としての自覚を胸に一歩を踏み出した。
◎雲仙 360人新たな門出 代表2人が「主張」
雲仙市は、国見町文化会館、愛の夢未来センター(愛野町)、ハマユリックスホール(南串山町)の3カ所であり、新成人439人のうち約360人が出席し、新たな門出を祝った。
新型コロナウイルス感染防止のため会場を分散して同時開催した。
愛の夢未来センターでは、金澤秀三郎市長が代表2人に成人証書を手渡した。ほかの代表2人が「二十歳の主張」を発表し、プロのボートレーサー、北村寧々さん(吾妻町出身)は「一人の選手として結果を残し、お世話になった人たちに恩返しができる大人になる」。大学生の山川恵儀さん(愛野町出身)は「愛野のジャガイモや地域の人たちの温かさに育ててもらった。感謝を忘れず、目標に向かい精進する」と決意を述べた。
◎西海 2021年の代替式典 33人も決意新た
西海市は大島町の大島文化ホールであり、新成人331人のうち213人が出席。式に先立ち、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止となった2021年の代替式典もあり、対象の311人中33人が決意を新たにした。
成人式で杉澤泰彦市長は「今日を迎えられたのは、みなさんに関係した方々のおかげ。人と人とのつながりを大切にして」と式辞。
新成人代表の男女2人が、それぞれ「二十歳の誓い」を読み上げ、福岡の大学で学ぶ米山莉瑛花さん(20)は「(将来は)市に貢献できるビジネスを始めたい。複雑な問題に立ち向かう機会も増えるが、周りの人と助け合いながら精進したい」と抱負を述べた。
代替式典では市防災基地対策課の廣瀬龍輝さん(21)が「(市民の)声を消防行政に生かし、安心安全に尽力したい」と目標を語った。
◎松浦 「幅広い視野を持つ」「抱負」述べる
松浦市は同市志佐町の市文化会館で開き、新成人256人のうち、約200人が出席した。
2年ぶりの開催。友田吉泰市長が「柔軟な発想と若さみなぎる行動力を生かし、松浦のために力を貸してほしい」と式辞。
新成人を代表し、同市星鹿町の山口泰弘さんが「コロナ禍だが、今の自分に何ができるか考え、支えてくれた人々や生まれ育った町に恩返ししたい」、志佐町の久家亜海(つぐみ)さんは「成人としての自覚と幅広い視野を持ち、若さ、元気さでコロナ禍の社会を活気づけたい」と、それぞれ「二十歳の抱負」を述べた。最後に、調川町の久保川芽依さんが交通安全宣誓をした。
◎南島原 「ふるさとの発展に貢献」 自覚胸に刻む
南島原市は有家町のありえコレジヨホールであり、新成人489人のうち、午前、午後の部合わせて約360人が出席。大人としての自覚を胸に刻んだ。
午前の部では松本政博市長が「皆さんの柔軟な発想と情熱で夢を追い掛け、人に感謝の念を持ち、自分が成長した礎は南島原市であることを忘れずに新しい未来を切り開き、時代をつくってほしい」と激励した。
「二十歳の誓い」では、新成人代表の山下陽太郎さんが「感謝の気持ちとふるさと南島原市で生まれ育った誇りを忘れることなく、社会の一員としての自覚と責任を持って、国やふるさとの発展に貢献できる人材になるため努力し続ける」と力強く誓った。閉式後は、友人との再会を喜び、写真撮影をするなどして門出を祝った。
◎五島 「主体的に行動」 一歩踏み出す
五島市は、福江と合併前の旧5町の計6地区でそれぞれ開かれ、新成人322人が大人として新たな一歩を踏み出した。
昨年は新型コロナウイルスの影響で中止したため2年ぶり。池田町の福江文化会館であった福江地区の式には最も多い164人が出席。野口市太郎市長の式辞を久保実副市長が代読し、「困難に直面することがあっても、それぞれの夢や希望の実現に向けて挑戦し続けて」とエールを送った。
新成人を代表し、錦織礼志郎さんが「これからは支える側、頼られる側になれるよう主体的に行動していく」と、はたちの誓いを述べた。終了後、新成人は友人らと記念撮影するなどしていた。