トビ、川崎の公園に低空飛来 周辺住民から不安の声

川崎区の上空を飛ぶトビ(近隣住民提供)

 川崎市の渡田第1公園(同市川崎区渡田東町)や周辺地域で、トビが低空まで飛来し、住民から不安の声が上がっている。公園に設置されたフェンスの上端まで降りてきた場面も目撃されており、県は「上空に注意して」と呼び掛けている。

 近くに住む女性は、昨年9月ごろから大きな猛禽(もうきん)類が周辺上空を旋回していることに気付いた。気にしていると、正午前後や午後2時ごろに姿を現すことが多く、近くまで降下してきたこともあったという。公園には近くにある保育園の園児らも訪れるため「子どもがけがをしたら危ない」と女性。目撃した近所に住む男性も「何かあったら困る」と懸念する。

 「タカと思った」という女性は県自然環境保全課に相談。鳥獣保護管理員が女性が提供した画像や現地で確認したところ、トビと判明した。

 同課によると、トビは人間を襲うわけではないが、食べ物を狙って人に近づくという。「食べ物を取り去る際に引っかかれる可能性もある。見える場所に食べ物を出さないことが大事」と担当者は話している。

© 株式会社神奈川新聞社