長崎市北部学校給食センター開所 24校に7400食 アレルギー対応可能に

見学スペースで、担当者(右)から調理用の釜について説明を受ける関係者=長崎市北部学校給食センター

 長崎市北部の市立小中24校に給食を提供する「市北部学校給食センター」が完成し、開所式が6日、長崎市豊洋台2丁目の現地であった。12日から計7400食の調理と配送を始める。食物アレルギー対応食の専用調理室を備え、未対応だった学校でも新たに提供できるようになった。
 鉄骨造り2階建て(延べ床面積4600平方メートル)で、最大8千食分の調理が可能。食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」に準拠して運営し、小中学生や地域住民らが見学や体験をするスペースも設けた。建設費や今後15年間の運営委託費を含めた事業費は約94億円。
 これまでは各校の給食室で作っていたが、多くの学校でアレルギー対応食を作る設備がなく、施設自体も老朽化していた。市はこれらの課題解決に向け、2026年度までに市内3カ所に大型給食センターを設置する計画。北部に続いて、25年度に南部の香焼町、26年度は中部の川平町に整備し、離島を除く全ての市立小中をカバーする。
 開所式で田上富久市長は「安全安心な学校給食を長期間にわたり、安定して提供できる施設になっている」と説明。出席した関係者約40人は施設内を見学し、給食を試食した。

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