県内初 “現役高校生Jリーガー”誕生 V長崎・MF安部「日本を代表する選手に」

今季のユニホームに袖を通し、プロ入りの決意を新たにするV長崎の安部=V長崎クラブハウス

 高校2年生ながらV・ファーレン長崎とのプロ契約が発表されたMF安部大晴(17)=V長崎U-18=が7日、諫早市内で記者会見に臨み「プレーでも人間的にもお手本とされる選手、日本を代表する選手になりたい」と意気込みを語った。
 長崎市出身。幼稚園年少時にサッカーを始め、小学校3年時から約9年間にわたってV長崎の下部組織でプレーしている。早くから将来を期待され、2020年にU-16日本代表候補、21年にU-17とU-18の日本代表に選出された逸材。トップチーム昇格に際して「外国人と対峙(たいじ)した時に体格差を感じる。世界を見据えて戦える体を作りたい」と当面の課題を挙げた。
 長崎県内から「現役高校生Jリーガー」の誕生は初の事例。平日午前中は基本的にトップチームの練習に参加し、授業に参加できないケースも増えてくる。通っている鎮西学院高の川﨑健校長は「基本的には本人の取り組む姿勢が大事。それでも足りなければ放課後に個別指導をしようと考えている」と全面的にサポートする考えを示した。

◎安部 一問一答 自覚持ちプレーで自信付けたい

 安部はV長崎の生え抜き選手として、クラブをしょって立つ活躍が期待されている。厳しいプロの世界に飛び込むにあたり「カズさん(三浦知良)のように長くやれる選手になりたい」と先を見据えた。以下、会見での一問一答。

 -まず目標のプロ入りを果たした。
 絶対にプロになりたいと強い気持ちを持っていた。素直にうれしいのもあるが、プロになったからには自覚を持たないといけない。今までやってきたボランチで勝負したい。

 -現役高校生Jリーガーは日本でも限られ、注目される存在になる。
 注目を緊張で捉えるのではなく、その状況を楽しめるように気持ちの部分やプレーで自信を付けられれば。

 -アカデミーで学んだことは。
 技術面もそうだし、あいさつだったり小さいことの積み重ねがプレーに出ると学んだ。これからもごみ拾いだったり、小さいことから気にしてプロでもやっていく。

 -鎮西学院高出身の父・真一さんは社会人サッカーでも長く活躍した。
 小さい頃からお父さんがサッカーをする姿を見てきた。けがをしないために家でケアをしたり、食生活も。私生活からたくさん学ばせてもらっている。


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