韓国で放射能検査された日本産水産物、11年間65,474件のうち5件のみ微量検出

2011年の福島原発事故を受け、日本産農水産物の輸入規制を敷く韓国だが、当時から今月までの約11年の間に、韓国において日本産食品から放射能が検出され返送された事例が計208件に上ることが分かった。うち水産物は5件であることが分かった。

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韓国の食品衛生当局(食品医薬品安全処)が発表する日本産輸入食品の放射能検査結果によると、加工食品、農産物、畜産物、水産物などを区分した585件の検査において基準値を超える放射能が検出された例は無かった。昨年は加工食品で微量検出1件が発生して返送された。加工食品では、2020年1件、2019年6件、2018年6件、2017年4件において放射能が微量検出されている。

一方で、2011年からこれまでの約11年間の検査結果によると、加工食品で195件、農産物8件、水産物5件と、計208件で放射能が微量検出されて返送されたことが分かった。総検査件数は加工食品が263,544件、農産物は1,810件、畜産物が4,027件、水産物は65,474件となっている。

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現在韓国は、福島県産などの水産物を輸入禁止しており、WTOでも日本と争った。(1審で日本勝訴、2審で韓国勝訴)最近では、福島原発の処理水の海への放流をめぐり、韓国では大きな反発を呼んでおり、韓国産と偽った日本産水産物の摘発なども活発に行われている。

摘発された上記水産物には放射能検査が施されているが、検出された例は現在のところない。

一方では、CPTPP(環太平洋パートナーシップ)加盟をめぐって、同協定を主導する日本から、加盟条件として、福島県産水産物の輸入再開を求められるとの見方も韓国では浮上しており、日本産水産物への忌避感の強い韓国ではジレンマとなっている。

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