宇都宮駅も混乱 東北新幹線でポイント故障、復旧まで7時間

駅員に新幹線の運行状況などを確認する乗客=13日午前11時半ごろ、JR宇都宮駅

 13日午前5時半ごろ、東北新幹線の郡山駅(福島県)構内で線路の向きを切り替える装置「ポイント」が故障し、JR東日本は東京-新青森駅間の上下線で一時運転を見合わせた。JR宇都宮駅では、乗車を予定していた多くの人が不安そうな表情で駅員に状況を尋ねたりした。約7時間後に復旧し、午後0時半ごろに全線で運転を再開した。

 JR東日本によると、ポイントの「転轍(てんてつ)」と呼ばれる装置の内部などが衝撃でゆがみ、モーターの動力が伝わらない状況になっていた。付近を通過する列車は最高速度約320キロで走行しており、車体に張り付いた雪や氷が振り落とされてぶつかった可能性があるという。部品交換作業に時間がかかることから、広域で運転見合わせた。

 故障したポイントは上りと下りが連動しているために、運転見合わせは上下線いずれにも及んだ。付近の他のポイントにも異常がないか調べる。

 宇都宮駅構内には、運転再開の見込み時刻を示す貼り紙が掲示され、多くの乗客が復旧を待ちわびた。友人3人で東北に向かう予定だったという宇都宮市、50代会社員女性は「こんなに長く止まっているとは思わなかった。久々の旅行で楽しみにしていたので残念です」と嘆いた。

 東北新幹線は上下49本が運休し、上下20本が最大362分遅れた。乗客約2万2千人に影響が出た。

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