DONUTS 国内4拠点目日本海側初 新潟オフィス開設 糸魚川市で協定調印式  〝人材〟に関心、〝縁〟大切に 3月1日事業開始

 企業・官公庁向けのクラウド型勤怠管理システム「ジョブカン」などを運用するIT総合企業の株式会社DONUTS(=ドーナツ、西村啓成代表取締役、本社・東京都渋谷区)は、糸魚川市駅北地区に新潟オフィスを開設する。事業開始は3月1日の予定。企業立地協定の調印式が13日、市役所で開かれた。

◇「ジョブカン」など事業展開

 同社は2007(平成19)年に西村代表取締役と根岸心取締役が共同創業し15年目になる。事業内容はクラウドサービス、ゲーム、動画・ライブ配信、医療、出版メディアなど多岐にわたる。大阪、京都、高知、福岡、タイ、韓国に支社を、東京、高知、大阪にオフィス(拠点)を有する。

 新潟オフィスは国内4拠点目で、日本海側では初。糸魚川市本町の第二黒姫ビル3階に設置する。開始時に約15人、5年目には26人を雇用する計画。

 同社によると、新潟オフィス開設の目的は雇用創出による地域活性化や、東京から地方への拠点分散。糸魚川への進出は、同市が運営する「いといがわテレワークオフィス」(同市西中、旧今井小)でジョブカンを導入したことがきっかけだった。同社が同施設を取材した中で、働く人の意欲、人材の価値に関心を寄せた。

 新潟オフィスでは、ジョブカンにおける顧客問い合わせ対応、導入支援、保守管理、新機能開発などを行う。

 調印式には米田徹市長、根岸取締役らが出席し、協定書を交わした。米田市長は就業選択肢の拡大などに期待し「外見だけでなく、中身を見て判断いただいた。当市にとって都市としてのステータスも上がる部分もあり、将来に向けて良いご縁を頂いた」と感謝した。

協定書を交わしたDONUTSの根岸取締役(右)と米田市長

 根岸取締役は「こういった縁というものを私もぜひ、大切にしたいと思う」と所感。女性の活躍や地方創生、DX化(デジタル技術の活用)を展望し「僕らの事業は全国につながっている。糸魚川の皆さんが全国のDXを後押しすることは、非常に価値あることと思っている。これを機に皆さんと手を取り合い、この事業を伸ばしていきたい」と決意を示した。

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