通算112勝の左腕・リリアーノが現役引退 過去2年メジャー出場なし

ツインズ、パイレーツなどで活躍し、メジャー14年間で通算112勝をマークした左腕フランシスコ・リリアーノが現役引退を表明した。現在38歳のリリアーノがメジャーでプレーしたのは2019年(パイレーツで69試合にリリーフ登板)が最後。2020年はフィリーズとマイナー契約を結んだものの、7月中旬に解雇されたあとオプトアウト(出場辞退)を表明し、2021年はブルージェイズとマイナー契約を結んだが、開幕メンバー入りを果たせず、3月末にオプトアウト(契約破棄)の権利を行使してFAとなっていた。

2005年にツインズでメジャーデビューしたリリアーノは、翌2006年にいきなり12勝3敗1セーブ、防御率2.16の好成績をマーク。結果的にキャリア唯一となるオールスター・ゲーム選出を果たし、新人王投票では3位にランクインした。トミー・ジョン手術により2007年シーズンを全休したが、2008年に復帰し、2010年には14勝10敗、防御率3.62の好成績に加えて自身初のシーズン200奪三振(201)を記録。2012年途中にホワイトソックスへトレードされ、同年オフにFAとなってパイレーツと契約した。

パイレーツではラッセル・マーティンやフランシスコ・セルベリといった好守の捕手に恵まれ、2013年に自己最多の16勝、2015年には自己最多の205奪三振をマーク。先発ローテーションの中心的存在として3年連続ポストシーズン進出に大きく貢献した。2016年途中にブルージェイズへトレードされると、その後は毎年のようにチームを転々とするジャーニーマンとなり、アストロズ、タイガース、そしてメジャーでプレーした最後のシーズンとなった2019年は古巣パイレーツに復帰。アストロズ時代の2017年にワールドシリーズ制覇を経験し、メジャー通算成績は419試合(うち300先発)で112勝114敗1セーブ、防御率4.15、1815奪三振となっている。

リリアーノは「家族や友人、私のことを心配してくれる他の人々と何度も話し合い、引退を決めました。私の野球人生を支えてくれたアメリカとドミニカの全てのコーチやファンの皆様に感謝します。また、妻や子供たちの愛情にも感謝しています。プレーできなくなるのは寂しいですが、これからは子供たちの野球人生に携わりながら野球を身近に感じていきたいと思います」と話している。

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