専門家会合、オミクロン株対応で「若年層は検査なしで診断」検討

 政府の新型コロナウイルス対策を議論する厚生労働省のアドバイザリーボード(専門家会合)が、急拡大をみせるオミクロン株に対応するため、重症化リスクの低い若年層について「検査なしで症状のみで診断」することで、医療提供体制を維持するよう求める方向性であることが分かった。近く提言としてまとめ公表する。

「50歳未満は自宅療養で回復している」と見解

 20日に開かれたアドバイザリーボードの会合では、有志の専門家が作成した提言のたたき台が議論に乗せられた。それによると、50歳未満のオミクロン株感染者の多くは軽症で自宅療養で回復しており「これまでの変異株とは相当異なっている」と指摘。これを根拠に、若年層については検査せずに症状のみで診断し、療養に入ってもらう運用方針にすべきとした。ここ数日の感染急拡大で全国的に検査結果待ちが発生しているため、重症化リスクの高い高齢者らが適切な医療を適切なタイミングで受けられるよう、政府に戦略変更を求める。

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