県高校新人ラグビー 長崎北陽台V5 長崎北に17-0

【決勝、長崎北陽台―長崎北】前半25分、長崎北陽台のナンバー8白丸が豪快に中央を突破する=県営放虎原ラグビー場

 ラグビーの県高校新人大会最終日は23日、長崎県大村市の県営放虎原ラグビー場で15人制の決勝が行われ、長崎北陽台が長崎北を17-0で下して、5年連続16度目の優勝を飾った。両校は全国高校選抜大会の出場権(6枠)を懸けた全九州高校新人大会(2月19~23日・熊本)に出場する。
 雨の影響もあって両校ともにミスが相次ぎ、ロースコアの展開になった決勝。得点が動いたのは後半11分、長崎北陽台のナンバー8白丸が相手ゴール前で得たペナルティーから速攻を仕掛け、そのまま右中間に先制トライ(ゴール)を決めた。
 長崎北陽台はその後も試合を優位に進め、19分にラインアウトからのモールを押し込み、最後はフランカー三浦が右隅にトライ(ゴール)。30分にCTB中島がPGを決めて突き放した。長崎北は前半10分すぎに相手ゴール前まで攻め込むなど、何度か好機をつくったが、長崎北陽台の防御網を崩せなかった。
 10人制は新型コロナウイルス感染拡大の影響で決勝が中止となり、決勝に進んでいた長崎工と長崎西・長崎鶴洋、4強入りしていた大村城南と佐世保南・佐世保実・佐世保高専の計4チームが九州大会(3月19~21日・鹿児島)に出場する見込み。

◎「敵陣でゲーム」を実践
 「雨なので敵陣でゲームをする」というシンプルなテーマを実践した長崎北陽台が、長崎北の挑戦を17-0で退けて5連覇を達成した。品川監督は「前半は外側へボールを動かしすぎてミスや反則も多かったが、後半は落ち着いて攻めていた。大会を通じて体を当てることはできていた」と選手たちの健闘と修正力の高さに合格点をつけた。
 前半からほぼ敵陣でゲームを進めながら、なかなか得点できなかった。主将のナンバー8白丸が「早くトライを取らなければと焦っていた」と振り返ったように、ゴール前でノックオンなどのミスが続出。反則も7を数え、0-0のまま前半を折り返した。
 後半の入りも同様の展開が続いたが、2年生にして高校日本代表候補入りしている主将が自ら均衡を破った。11分、相手ゴール前のペナルティーから速攻を仕掛け、そのままディフェンスを振り払って右中間に先制トライ。これで落ち着きを取り戻したチームは、テーマ通りにほぼ敵陣で最後まで試合を進めた。主将は「FWは負けていなかったし、自分がみんなを引っ張ろうと思っていた」と胸を張った。
 品川監督はこの日、結果を出した選手たちをたたえると同時に、大会運営サイドへ頭を下げた。「(コロナ禍で)他競技が延期とかになっている中、決勝までやらせてもらえたことに感謝している」。ライバル長崎北と一緒に好ゲームでその思いを体現できたことは、今大会のもう一つの収穫だった。


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