特別職2人不在の異例事態 真鶴町の名簿不正問題 町議会、教育長の辞職申し出に同意

任期前の辞任意向を教育委員に伝える加藤教育長=真鶴町民センター

 真鶴町の松本一彦町長が選挙人名簿抄本を不正にコピーして自らの町長選に利用するなどした問題を巡り、町教育委員会は27日の定例会で、加藤哲三教育長(68)の任期途中での辞職申し出を賛成多数で同意した。加藤教育長は昨年12月の出直し選での松本氏の再選に反発しており、「町の政治の在り方に疑問を抱いた」と述べた。町は2020年9月から副町長も不在で、特別職2人がそろって空白となる異例の事態となった。

 加藤教育長は定例会で「町にさらなる混乱を招く結果となったが町の未来に一石を投じたいと思った」と自らの辞職について説明。その後、非公開で行われた審議で辞職が同意された。

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