ストッキングのアツギ 4期連続の営業赤字へ ストッキングの需要減続く

国内生産を終了し、中国工場に生産を移管

 ストッキングやインナーウェアメーカー大手のアツギ(株)(TSR企業コード:350005117、海老名市、東証1部)は1月28日、2022年3月期の連結営業利益を前回予想1億円の黒字から21億円の赤字に下方修正し、4期連続の赤字になりそうだと発表した。コロナ禍に伴う在宅勤務や外出自粛などの動きが浸透し、主力のストッキング需要が急減。アツギは国内生産を終了し、中国の工場に移管など生産体制の見直しを急いでいる。

 2022年3月期(連結)の業績予想は、売上高220億円(前回予想256億円)、営業利益21億円の赤字(同1億円の黒字)、最終利益17億円の赤字(同2億円の黒字)に下方修正した。通期の営業赤字は4期連続の見通しで、採算性の改善が急務となっている。

 アツギは1月20日、青森県むつ市のむつ事業所、盛岡市の盛岡工場の2拠点で生産しているアツギ東北(株)(TSR企業コード:351022864)の国内生産を5月末で終了すると発表していた。中国にある2つの工場に移管し、製造原価の低減を進める。

アツギ

‌4期連続の営業赤字と苦戦が続くアツギ(TSR撮影)

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