Wソックスの元有望株・ハンセンが27歳で引退 メジャー昇格できず

ホワイトソックス傘下のマイナーリーガー、アレック・ハンセンが27歳という若さで現役引退を決断したことが明らかになった。2016年ドラフト2巡目(全体49位)指名でオクラホマ大学からホワイトソックスに入団したハンセンは、身長203センチ、体重117キロという立派な体格を誇り、奪三振率の高い大型右腕として期待されたものの、故障や制球難により大成には至らず。一時はプロスペクト・ランキング全体トップ100に名を連ねるほどの有望株だったが、メジャー昇格すら果たせなかった。

ハンセンはプロ1年目の2016年にルーキー級とA級で合計12試合に先発し、2勝1敗、防御率1.32の好成績をマーク。54回2/3で81奪三振を記録するなど、ポテンシャルの高さを存分にアピールした。翌2017年はA級からスタートし、A+級を経てAA級まで昇格。3階級合計で26試合に先発して141回1/3を投げ、11勝8敗、防御率2.80、191奪三振と結果を残し、メジャーリーグ公式サイトのプロスペクト・ランキングで2018年シーズン開幕前に全体54位という高評価を受けるなど、トップ・プロスペクトの1人と見なされるようになった。球団別のプロスペクト・ランキングでも、エロイ・ヒメネス、マイケル・コペック、ルイス・ロベルトに次ぐ4位、ディラン・シースより上という評価だった。

ところが、メジャーデビューも視野に入っていたはずの2018年は右前腕痛に悩まされ、A+級とAA級で合計14試合に先発して0勝5敗、防御率6.31という大不振。51回1/3を投げて55三振を奪った一方、59個もの四球を与えた。リリーフに回った翌年以降も制球難は改善されず、メジャー昇格を果たせないまま球界を去ることになってしまった。

ホワイトソックスのクリス・ゲッツGM補佐は「我々はアレックが(人生の)次のチャプターで成功することを祈っている。メジャー昇格は果たせなかったが、後悔はしないでほしい。多くの障害に立ち向かいながら努力してきたことは、きっと彼の将来に役立つと思う」とのコメントを発表。マイナーリーグ公式ホームページの選手情報にはハンセンが現地時間1月12日に引退したことが記されている。

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