【新型コロナ】救急出場が増加 21年の相模原市消防 感染拡大の8月が最も多く

相模原市役所

 相模原市消防局がまとめた2021年の火災と救急件数の概要によると、火災は前年比21件減の131件だった。一方、救急出場は同2586件増の3万5847件で、月別では新型コロナウイルスのデルタ株が流行した8月が最も多かった。

 同市救急課によると、8月の救急出場件数は3520件。このうち、搬送先が30分以上見つからず、医療機関への受け入れ可否の照会が4回以上となる「救急搬送困難事案」は163件に上った。

 最長で搬送先が見つからなかった事案は、3時間11分でコロナ陽性者からの通報だったという。同課は「コロナの感染拡大は、救急出動や救急搬送困難事案の増加に影響していると考えている」と話す。

 火災件数は過去5年間で最少となった。市予防課によると、住宅用火災警報器の設置率は相模原市は94%で、全国平均の83%と比べて大きく上回っている。同課は「警報器設置の普及、啓発活動が火災の減少につながっているのでは」と分析する。

 原因別では「放火(疑い含む)」が29件で最多。「たばこ」12件、「こんろ」8件、「電気機器」8件と続いた。火災発生は例年11~3月が多発していることから、同課は「建物周辺に燃えやすいものを置かないなど予防に努めていただきたい」と呼び掛けている。

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