長崎市の「転出超過」拡大 2年連続で全国ワースト2位 2021年

 総務省が公表した2021年の日本人の人口移動報告によると、長崎市は転出者数が転入者数を上回る「転出超過」が2194人となり、20年から169人拡大した。全国の市区町村別では2年連続で2番目に多い。最多は広島市の2230人。
 長崎市長崎創生推進室によると、転出は1万2624人(前年比505人減)、転入は1万430人(同674人減)。転出数が抑えられた半面、転入数の減り幅がより大きく、全体として転出超過が悪化した。同室は転入が減った要因などを詳しく分析する。
 一方、佐世保市は1511人の転出超過で、20年より273人抑制された。県によると、市区町村別では8番目に多かったが、4番目だった20年より改善した。同市政策経営課は、高校・大学進学や就職に当たる15~24歳の転出が減ったと分析。「新型コロナ禍を理由に佐世保にいて(市外の)大学のリモート講義を受けたり、地元就職したりする人が増えた結果、人口流出を抑えられたのではないか」としている。
 県内で両市に続き転出超過数が多いのは西彼長与町(434人)、南島原市(406人)、対馬市(345人)など。一方、転入が上回ったのは大村市(630人)と諫早市(258人)だけだった。


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