トヨタのラッピ、スウェーデンでラリー1デビュー。Mスポーツからはベルテッリが出場へ/WRC

 2月24日から27日にかけて北欧のスウェーデンで開催されるWRC世界ラリー選手権第2戦『ラリー・スウェーデン』のエントリーリストが発表された。スノーラリーとなる同ラウンドでは、エサペッカ・ラッピとロレンツォ・ベルテッリがラリー1デビューを果たす予定だ。

 2022年にトヨタ陣営に復帰したラッピは、開幕戦モンテカルロでセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)と激戦を繰り広げた現王者セバスチャン・オジエと、3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1をシェアしながら今シーズンを戦っていくことが、昨年のドライバーラインアップ発表時にアナウンスされている。

 31歳のフィンランド人は、氷と雪に覆われたシーズン唯一となるスノーラリーに参戦する11台のラリー1カーのひとつをドライブすることで、2022年から採用されている新規定マシンでのシーズンデビューを飾る予定だ。

 同じくスウェーデンでラリー1カーデビューを果たすのは、高級ファッションブランド『プラダ』の御曹司であるベルテッリだ。2021年は第2戦アークティック・ラリーと第6戦ケニアに出場したイタリア人を再起用するMスポーツ・フォードWRTは現在、開幕戦でワン・スリー・フィニッシュを決めたことでドライバー/コドライバー/マニュファクチャラーの3部門で選手権首位に立っている。

 フォードの支援を受ける名門ラリーチームは、モンテカルロに続き第2戦でも4台のフォード・プーマ・ラリー1を投入し、この内のひとつをベルテッリに預ける。他の3台をドライブするのは、レギュラードライバーのクレイグ・ブリーン、アドリアン・フルモー、ガス・グリーンスミスだ。なお、開幕戦でマニュファクチャラー登録から外れていたグリーンスミスだが、スウェーデンではメーカー選手権に影響を及ぼすドライバーとなっている。

 ヒュンダイ陣営は、ティエリー・ヌービル、オット・タナク、オリバー・ソルベルグというラリー・モンテカルロに参戦したメンバーがそのまま次戦に向かう。このため、ソルベルグと3台目のヒュンダイi20 Nラリー1をシェアするダニ・ソルドの出番は、第3戦クロアチア以降となることが自動的に決まった。

 WRC2カテゴリーでは、開幕戦を制した2021年のクラス王者アンドレアス・ミケルセンがトクスポーツWRTのシュコダ・ファビア・ラリー2エボで参戦するほか、マルコ・ブラシア、エミール・リンドホルム、さらにニコライ・グリアジンも同チームから出場予定だ。

 今季初出場となるヤリ・フッツネンにとってラリー・スウェーデンは、Mスポーツの下で挑む2度目のラリーとなる。元ヒュンダイ育成ドライバーの彼は2021年の最終戦モンツァでイギリスチームのフォード・フィエスタ・ラリー2を初めてドライブし、同ラウンドでWRC2クラス優勝を飾っている。

エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第10戦フィンランド
ロレンツォ・ベルテッリ(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第2戦アークティック・ラリー・フィンランド

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