飯野高3年生へ卒業年焼酎 明石酒造、2年後発送

焼酎タイムカプセルの目録を贈った明石太暢常務(左)

 節目の年に、地域へ恩返し―。えびの市の明石酒造は創業130周年を記念し、高校生に焼酎ラベルを手作りしてもらい、20歳になった際に貼って贈る「焼酎タイムカプセル」事業に取り組んでいる。地元の同市・飯野高の3年生83人が対象。生徒たちは、高校生活の思い出や将来の自分に向けたメッセージを書き込んだラベル作りを進めている。
 昨年節目を迎え、「会社を支えてくれた地域に恩返しをしたい」と発案した。若い世代が、高校卒業後も地元に思いをはせる機会になればと企画。本年度仕込んだ焼酎「萌月(もえげつ)」を人数分用意した。
 1月25日には、明石太暢(ひろのぶ)常務(41)らが同校を訪れ、生徒代表に目録を贈呈。生徒たちはラベルの台紙を受け取り、クラスメートと語り合いながら、デザインの構想を練っていた。
 卒業後、鹿児島県の短大に進学する永井光さん(18)は「焼酎をもらえる日が今から楽しみ。友人らと心ゆくまで味わいたい」と笑顔で作成に励んでいた。
 同社は今後、生徒が作ったラベルを焼酎と一緒に保管。20歳を迎える2年後に生徒たちへ贈るという。
 明石常務は「熟成するとおいしくなる焼酎のように生徒たちも20歳までの2年間、さまざまなことを経験し、成長した姿で焼酎を酌み交わしてほしい」と話していた。

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