長崎県知事選 告示後初の週末 雪舞う中、熱い訴え

雪がちらつく中、街頭で有権者に訴える候補者=佐世保市内

 長崎県知事選告示後初の週末となった5日、全3陣営が屋内での個人演説会を控えるなど新型コロナウイルス感染拡大防止に気を配りながら選挙戦を展開。時折雪が舞う中、候補者らは有権者に政策や思いを熱く訴えた。
 現職の中村法道候補(71)の選挙カーは西海市で出発式。支持者がマイカーから降りない「ドライブイン形式」で約100台が集まった。歴代3市長が顔をそろえ、杉澤泰彦市長は市内で進む農地や工業団地の整備などを挙げて「県政と市政は同じ方向を向いている」と強調した。
 コロナ対応を理由に街頭活動を控えている候補者に代わり、自民党県議らが選挙カーに乗り、西彼や長崎市を回った。中村候補はオンラインで壱岐、対馬両市の農業者ら7人と地域課題などについて意見交換。参加者から激励された。
 新人の大石賢吾候補(39)は午前から平戸市内を巡回した。自民党参院議員の金子原二郎農相が合流し、街頭演説で「長崎県も変わらなければいけない。トップリーダーとして引っ張っていく力を(若い)大石君に求めている」と聴衆に支援を呼び掛けた。
 大石候補は佐世保市中心部のアーケードも訪れ、一軒一軒にあいさつ回り。島瀬公園前などでマイクを握り、コロナ対策や防衛産業の必要性に触れ、「県北の発展に力を尽くす」と訴えた。同市出身の自見英子自民党参院議員も応援に駆けつけた。
 新人の宮沢由彦候補(54)は平戸、佐世保両市を回り、支持拡大を図った。平戸瀬戸市場では、キャッチフレーズの「ワクワク長崎」の横断幕を持ったスタッフと共に演説。九州新幹線長崎ルートや石木ダム、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致といった県政課題を挙げ「問題を先送りしては傷口が広がっていく。トップを代えないと停滞し続ける県政は変わらない」と主張した。
 雪がちらつく中、着ているのは薄手のダウンジャケット。「気合が入っているので寒くない」と語り、街宣車に乗り込んだ。

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