長崎県知事選 現新3人が出馬 中村県政の評価争点に 20日投票

(右から届け出順)中村 法道氏、大石 賢吾氏、宮沢 由彦氏

 任期満了に伴う長崎県知事選は3日告示され、いずれも無所属で、4選を目指す現職の中村法道氏(71)と、医師の大石賢吾氏(39)=自民県連、維新推薦=、食品輸入販売会社社長の宮沢由彦氏(54)の2新人の計3人が立候補を届け出た。3期12年務めた中村氏の県政運営の評価が最大の争点。投票日は20日。
 自民県連は大石氏を推薦したが、これに反発する党員が中村氏の支援に回り保守分裂となった。中村氏は県農政連盟や連合長崎などが推薦し、立憲民主、国民民主両党県連も支持。大石氏は県医師連盟を含む医療系団体などが推薦し、母校の県立長崎北高同窓会などもバックアップ。宮沢氏は共産党が自主的に支援する。前回まで3回の選挙で中村氏を支援・推薦した公明党は自主投票とした。
 県内には新型コロナウイルスの感染急拡大に伴う、まん延防止等重点措置が適用されており、異例な状況下での選挙戦となった。各陣営は屋内の集会などを控える方針。中村氏は当面、公務のコロナ対策を優先し、選挙カーには乗らないという。
 3候補はそれぞれ長崎市中心部で第一声を上げた。
 中村氏は「行政と県民の連携を強化して本県の潜在力を最大限に活かし、新しい価値や魅力の創造に取り組みたい」と強調した。
 大石氏は本県の人口減少などに触れ、「皆さんと一緒に元気のいい長崎県をつくりたい。大石ならば長崎県は変わる」と訴えた。
 宮沢氏は県などが東彼川棚町で進める石木ダム建設事業など諸課題の解決を訴え、「長崎を前に進めていきたい」と力を込めた。
 立候補を予定していたNPO代表、寺田浩彦氏(60)は出馬を取りやめた。
 期日前、不在者投票は4日から順次、県内各地で始まる。
 県選管によると、県内の有権者は2日現在、111万3806人(男51万7234、女59万6572)。


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