妙高高原地域 県災害救助条例を適用 妙高市 豪雪災害対策本部設置 糸魚川市も警戒本部設置

 日本付近は冬型の気圧配置が続き、県内は6日も各地で大雪となった。上越地域の大雪警報が解除されるなど、大雪の峠は過ぎたが山沿いを中心に雪が降り続き、妙高市は豪雪災害対策本部、県と糸魚川市は大雪警戒本部をそれぞれ立ち上げ、積雪状況や今後の降雪予報に注意、警戒を呼び掛けている。

6日に開かれた妙高市の豪雪災害対策本部会議。本部長の入村市長(中央)は雪に関する通報や異常を見逃さず、連絡を密にするよう指示した

 妙高市は6日までの3日間で一気に積雪が増え、同日午前9時時点の積雪深は、新井消防署が193センチ、頸南消防署(妙高高原)が342センチ、妙高支所が280センチと、いずれも今冬最多。新井消防署以外の2カ所が基準値を超過したため、同日に豪雪災害対策本部を設置。県へ「県災害救助条例」の妙高高原地域への適用を申請し、承認された。これにより、要援護世帯などの除雪費用の半分を県が負担する。

 同市では、市道5路線の除雪を完了。要援護世帯には除排雪の協力制度周知を行い、業者にも協力を呼び掛ける。交通では鉄道に運休が発生し、バスやタクシーは通常通り運行。ごみ収集は問題なく、空き家の除排雪は所有者へ対応を要請した。

 今後は空き家、通学路、市道のパトロールを実施。特に7日までの通学路確保、11日からの新型コロナワクチン接種実施に向け、会場の駐車場確保などを行う。

 6日に市内で確認された雪による建物被害は2件。流雪溝から水があふれた住家の床下浸水と、雪の重みで非住家の屋根の一部が壊れた。

 本部長の入村明市長は幹部職員に対し、市民からの通報や危険箇所発見時の連絡と、流雪溝の適切な使用の周知徹底を要請。「春に向けて、全員で一丸となって対応していきたい。雪を侮らず、先の状況を見て対応を」と指示した。

◇大雪警戒本部を設置 糸魚川市

 糸魚川市は6日午前9時、「糸魚川市大雪警戒本部」(本部長・井川賢一副市長)を設置した。市内に9カ所ある観測地点の積雪が平均1メートルを超え、雪害への警戒が必要となったため。今冬の設置は初めてとなる。設置場所は市消防本部消防防災課内(電025・552・2311)。

◇高速、鉄道で雪の影響続く

 6日も大雪による交通への影響が相次いだ。上信越道は同日午後1時40分から、信濃町―上越高田IC間の上下線で通行止め。えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインは始発から、直江津―妙高高原間の全区間、または一部区間で運休した。JR大糸線も南小谷―糸魚川間の上下線13本が運休。しなの鉄道の北しなの線も妙高高原―黒姫間で終日、運休した。

◇7日も降雪 山沿いで50センチ

 県内では7日も降雪が続く見込みで、同日正午までに予想される24時間降雪量は、上越の平地で25センチ、山沿いで50センチ。同日は高波や雪崩に注意が必要。

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