サッカーW杯最終予選活躍の伊東純也選手 原点は横須賀、6年間指導のコーチ語る

伊東選手の活躍を喜ぶ鴨居SCの小林コーチ=横須賀市内

 サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選で4試合連続得点中の伊東純也選手(28)=ゲンク=は、神奈川県横須賀市でサッカー人生をスタートした。地元の少年サッカーチーム・鴨居SCで伊東選手を6年間指導した小林裕一コーチ(59)は、「原石」ともいえる当時の姿を振り返りながら、教え子の飛躍的な成長ぶりに目を細めている。

 伊東選手は小学1年の後半、友達に誘われて鴨居SCに入団した。最初はぎこちなかったが、運動神経が良くめきめきと上達。2年生になると20人以上いる同級生チームのレギュラーに定着した。

 ポジションは現在と同じ右サイド。特にドリブルが秀でていた。愛称の「イナズマ純也」のようにボールを持ってもスピードが落ちず、積極的に仕掛けた。小林コーチらは「ボールを持ったら離すな。相手を抜いて前に行け」と徹底して指導したという。

 その半面、シュートや守備は苦手で、プレーにもむらがあった。「どこにスイッチがあるか分からず、しまいには『寝癖のある日の純也は動く』という説まであった」と苦笑いする。

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