在留資格を失い日常が一変するクルド人家族 17歳高校生サーリャの成長描く 「マイスモールランド」予告

5月6日より劇場公開される、是枝裕和率いる映像制作者集団「分福」の若手監督・川和田恵真の商業デビュー映画「マイスモールランド」の、予告編が公開された。

公開された予告編は、「難民申請は不認定となりました」と言い渡され、ぼうぜんとするクルド人の高校生・サーリャ(嵐莉菜)と家族を捉えたシーンからはじまる。友人と笑い合い、家族でラーメンを食べる。そんなささやかで幸せな日常に続くのは、収容された父親の「目を閉じて、今、何が思い浮かぶ?」という言葉とともに思い浮かぶ、普通の高校生だった日々。「ここに居たいと思うのは罪ですか?」 というメッセージに、主人公サーリャの素朴で純粋な思いが込められた映像となっている。

また、藤井隆、池脇千鶴、平泉成、韓英恵、サヘル・ローズらの出演も発表された。サーリャと日本人の少年・聡太がバイトをするコンビニの店長で聡太の叔父を演じた藤井は、「丁寧で優しくて、決して弱くない川和田監督の熱意にお応えしたいと思いました。嵐莉菜さんはマスクで半分以上顔が隠れててもコロコロと変わる表情が魅力的で、撮影が始まると瞬間『サーリャ』になって感動しました」とコメントを寄せている。

さらに、主題歌が「ROTH BART BARON(ロットバルトバロン)」の書き下ろし曲「NewMorning」となることも発表された。ROTH BART BARONが映画主題歌を書き下ろすのは初となり、本作では劇伴も務める。ROTH BART BARONの三船雅也は「川和田恵真という人間に会った時、僕は彼女のか細く弱い声の奥底に隠れた魂の綺麗さ、静かに燃える情熱にハッとした。脚本をもらってこの話のためなら、この人の作る作品ならなんだってやりたいとおもった」「人々の暮らしを良くするために作られたルールが、誰かを苦しめてしまう、そのこんがらがったこの世界の毛糸の塊が、この映画で1本でも解けることを願う」と思いを語っている。

「マイスモールランド」は、クルド人の家族とともに生まれた地を離れ、幼い頃から日本で育った17歳の高校生サーリャの成長を描いた作品。同世代の日本人と変わらない普通の高校生活を送っていたサーリャと家族は、あるきっかけで在留資格を失い、これまで当たり前だった日常が一変する。17歳の嵐莉菜が主人公のサーリャを演じる。監督とオリジナル脚本を、映像制作者集団「分福」の若手監督の川和田恵真が務める。

【作品情報】
マイスモールランド
2022年5月6日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
配給:バンダイナムコアーツ
©︎2022「マイスモールランド」製作委員会

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