川崎市は8日、川崎港千鳥町ふ頭(同市川崎区)の係船桟橋で不法係留を続けている貨物船1隻について行政代執行を実施し、撤去に向けた作業を開始した。船体の補修作業などを行い、今夏までに移動させて撤去する。
貨物船は中国の海運会社が所有し、全長約80メートル(1920トン)。2018年10月、横浜港大黒ふ頭で停泊中に台風24号の影響で流され、同市川崎区の護岸に衝突し、船尾部を損傷。自力航行ができず、台風25号も接近していたことから、市は緊急避難として係留を認めた。
期限を過ぎても貨物船を移動させなかったため、市は所有者に対して再三にわたって撤去を求めたが応じなかったという。昨年12月に行政代執行法に基づき戒告書を送付したが、期限の1月末までに撤去されず、代執行を実施した。