DV疑惑のバウアーは刑事訴追されず 出場停止処分の可能性はあり

日本時間2月9日、ロサンゼルスの地方検事はトレバー・バウアー(ドジャース)が昨年7月に起こしたDV疑惑について、刑事責任を問わないことを発表した。バウアーはメジャーリーグ機構による調査も受けており、こちらの調査は現在も進行中。メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会によって合意されたDV規定に基づいて、選手は有罪判決を受けていない場合でも出場停止処分を受ける可能性がある。よって、バウアーがどのタイミングで戦列復帰できるかは、現時点では不透明だ。

現在31歳のバウアーは短縮シーズンで行われた2020年にリーグトップの防御率1.73をマークし、ダルビッシュ有(当時カブス、現パドレス)との争いを制してサイ・ヤング賞を受賞。同年オフにFAとなり、ドジャースと3年1億200万ドルという大型契約を結んだ。

昨季は17試合に先発して107回2/3を投げ、8勝5敗、防御率2.59、137奪三振と上々のピッチングを見せていたが、DV疑惑についての捜査が開始されたため、7月2日から有給の休職処分に。結局、7月以降は1試合も登板しないままシーズンを終えた。

バウアーが刑事責任を問われないことについて、メジャーリーグ機構は「我々の調査は進行中であり、適切な時期にコメントする」との声明を発表。ドジャースも「メジャーリーグ機構は調査を続けている。調査が完了するまで、これ以上コメントすることはない」と同様の声明を出した。

刑事告訴が取り下げられた選手に対し、DV規定に基づいて出場停止処分が科された例は過去にも複数ある。たとえば、バウアーのチームメイトであるフリオ・ウリアスは2019年8月に20試合の出場停止処分を受けた。ウリアスは同年5月にDV容疑で逮捕されたが、聴聞会に出席すること、暴力行為を行わないこと、52週間のカウンセリング・プログラムを修了することを条件として起訴猶予に。バウアーもウリアス同様、出場停止処分を受ける可能性がある。

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