普天間川の桜並木「ストリートビュー」で楽しんで 320本が八分咲き、近日公開

 【北中城】沖縄県北中城村石平区の普天間川沿いにヒカンザクラを植えている「石平家人衆(やーにんじゅう)会」などが5日、桜並木をパノラマ撮影した。グーグルマップの「ストリートビュー」で公開する予定だ。桜は現在、八分咲き。同会は「桜は北部が有名だが、中部には石平の桜小路(こみち)がある。マップを活用し、多くの人に楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 普天間川を挟むようにして約700メートルにわたって咲く約320本の桜は、同会が中心となって2005年に植樹し、毎月手入れを続けてきた。

 楚南兼二会長(58)によると同地域の普天間川は以前、大雨で氾濫することも多かった。川岸が整備されると川に降りられなくなり、雑草が生い茂って不法投棄もあったという。「昔は地域の人々が水を利用し、子どもたちが川で遊んでいた。川に親しめる風景を取り戻そうと有志で何度も清掃し、桜を植えた」と振り返る。

 台風などの被害もあり、昨年11月には県緑化推進委員会の補助(県緑の募金公募事業)で35本の苗を追加で植樹した。

 毎年2月に川沿いの広場で「桜小路まつり」を開いてきたが、コロナ禍で2年連続の中止に。「一度に集まることはできないが、それぞれのタイミングで桜を見に来てほしい。周辺に目印がなく場所が分かりづらいが、グーグルマップにパノラマ写真とともに『桜小路』として掲載されれば、訪れやすくなるはずだ」と呼び掛けた。

 (宮城隆尋)

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