岡山でホンダ、トヨタの10台が参加しメーカーテストがスタート。晴天の下で充実の初日に

 2月9日、岡山国際サーキットで、ホンダ主催のスーパーGTメーカーテストがスタートした。2月6日に鈴鹿サーキットで行われたホンダレーシングサンクスデーでお披露目されたタイプSのフェイスをもつホンダNSX-GTが5台全車、ブリヂストンを履くトヨタGRスープラが5台と、合計10台のGT500車両が走行を開始した。

 2022年のスーパーGT開幕に向け、すでに3メーカーともにドライバーラインアップを発表し、動きはじめているGT500クラス。1月25〜26日には、3メーカーの車両がそろいメーカーテストが本格化しはじめたが、それに続き2月9日から岡山でホンダ、トヨタの合計10台が参加してのテストが始まった。

 今回参加したチームは、鈴鹿で2022年からの新ボディをお披露目したホンダは、全車が鈴鹿のままのカラーで走行した。TEAM Red Bull MUGENの16号車、TEAM KUNIMITSUの100号車がオフ用のカラーリング、Modulo Nakajima Racingの64号車が本番用のカラーリングで走行している。ドライバーは、今季ステアリングを握るメンバーが顔を揃えている。

 一方、トヨタは複数チームが今季初の本格的テストで、カラーリングは全車が2021年のまま。今後カラーは変更されていく予定だ。またトヨタ勢では、鈴鹿で走行した開発車両の90号車が新しいエアロを装着していたが、今回TGR TEAM au TOM’Sの36号車、TGR TEAM KeePer TOM’Sの37号車、TGR TEAM ENEOS ROOKIEの14号車と、ランキング上位の3台に新しいエアロが装着されている。また、GT500初参戦のジュリアーノ・アレジも36号車をドライブした。

 晴天に恵まれた初日は10時から2時間、14時から2時間という合計4時間のセッションが行われた。この日は来場も可能で、スタンドには100名以上のファンが走行を見守った。各チームともメニューは異なり、ピットアウト〜インをこなしながら周回を重ねていったが、途中Modulo NSX-GTがコースアウトするシーンはあったものの、クラッシュはなく中断がないまま午前は終了した。

 やや雲が多いなか14時から行われた午後のセッションでも、クラッシュ等はなく、終盤37号車がストップしたものの、中断なくセッションが進んだ。午前は多いチームは65周、午後は75周と非常に多くの周回をこなしており、各チームとも濃密なテスト初日を過ごした。なお午後のセッションでは、フロントウインドウのドライバー表示が通常と異なる『Dr1』『Dr2』という表示となっていたが、これはあくまでFCYのテスト用のものとのことだ。

 各車ともメニューが異なる中ではあるが、午前はTGR TEAM au TOM’Sの36号車が1分17秒157でトップタイムをマーク。2番手には、TGR TEAM KeePer TOM’Sの37号車が1分17秒630で続いた。3番手には関口雄飛がチーム加入後初ドライブとなったTGR TEAM SARDの39号車がつけている。NSX-GT勢ではTEAM Red Bull MUGENの16号車が1分17秒685で4番手。8番手まで1秒以内のタイム差となった。

 午後はTGR TEAM SARDの39号車が1分17秒483でトップタイム。チーム移籍後初テストとなった関口によるタイムで、チームの雰囲気を大いに高めるトップタイムとなった。TGR TEAM ENEOS ROOKIEの14号車が1分17秒555で2番手。Astemo REAL RACINGの17号車が1分17秒693で3番手となった。テストは10日まで行われる予定だ。

Modulo Nakajima Racingの64号車NSX-GT
TGR TEAM SARDの39号車GRスープラ
TEAM Red Bull MUGENの16号車NSX-GT
TGR TEAM ENEOS ROOKIEの14号車GRスープラ
TEAM KUNIMITSUの100号車NSX-GT
TGR TEAM ZENT CERUMOの38号車GRスープラ
ARTAの8号車ホンダNSX-GT
TGR TEAM KeePer TOM’Sの37号車GRスープラ
Astemo REAL RACINGの17号車NSX-GT
TGR TEAM KeePer TOM’Sの37号車GRスープラ
TGR TEAM au TOM’Sの36号車GRスープラ
TGR TEAM ZENT CERUMOの38号車GRスープラ
コースサイドで走りを見守る福住仁嶺、牧野任祐、大津弘樹
TGR TEAM ENEOS ROOKIEの14号車GRスープラ
ARTAの8号車ホンダNSX-GT

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