逗子市選管委員長が辞職 市議の街頭活動巡りトラブル 「泥仕合にしたくない」

逗子市役所

 逗子市選挙管理委員会の佐藤敦子委員長が市議の街頭活動を巡ってトラブルになり、辞職していたことが9日、分かった。辞職は1月24日付。

 関係者によると、1月15日午後、JR逗子駅前で立憲民主党の加藤秀子市議が「本人」と書かれたたすきを掛け、同党衆院議員の早稲田夕季氏らとビラを配るなどしていた。その際、通りがかった佐藤氏が早稲田氏に活動についてただしたという。

 神奈川新聞社の取材に対し、加藤氏は「早稲田氏に『何で選挙活動しているのか。違反でしょう』と言ってきた。事前運動ではなく、正当な政治活動で他党も同じように行っている。妨害だ」と憤る。一方、佐藤氏は「3月の逗子市議選の事前運動に見えたが、『違反だ』などとは言っていない。新型コロナの感染拡大中に通行人と握手をするなど心配だった。ルールが守られているか確認したかっただけ」と主張している。

 加藤氏は「公正な選挙に影響する」として、佐藤氏の罷免を訴えていた。これに対し、佐藤氏は今後、罷免手続きが進んだ場合、「言った言わないになる。泥仕合にしたくない」と辞職願を市選管に1月20日提出し、24日認められた。新委員長は委員の一人だった竹村史朗氏が2月1日付で就任している。

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