株式会社太陽工機(新潟県長岡市)が2021年12月期決算(非連結)を発表

太陽工機本社

株式会社太陽工機(新潟県長岡市)は10日、2021年12月期決算(非連結)を発表した。売上高は66億8,700万円(前年同期比△5.6%)、営業利益5億9,900万円(同16.4%)、経常利益6億5,200万円(同26.3%)、当期純利益4億4,100万円(同27.8%)と減収増益となった。

太陽工機によると、当事業年度の工作機械業界は、日本工作機械工業会が発表した工作機械受注実績(2021年1月1日から2021年12月31日まで)が前年比70.9%増加。新型コロナウイルス感染症の再拡大や、世界的な半導体供給不足などにより先行き不透明な状況が継続しているものの、設備投資需要は総じて回復基調で推移した。

同社の受注状況も第2四半期以降回復基調にあり、通期受注高は前期の2倍を超える107.0%の増加となった。地域別の受注高は、いずれも前期比で欧州約2.7倍、日本約2.2倍、中国約1.7倍、米州約1.6倍と、主要地域において総じて増加推移している。

当期初の受注残高は、前期初(54億7004万3,000円)の半分以下である26億5,688万1,000円でのスタートとなった。同社によると、厳しい状況ではあったものの、当期においては、高まりつつある顧客の設備投資需要を迅速かつ的確に受注へつなげ、同時に生産から検収までのリードタイムの短縮に注力することで、期中の売上高及び利益の積み上げに最大限努めた。

この結果、通期の売上高は前期同水準、利益は前期を上回る実績となった。特に下期(7~12月)においては、上期(1~6月)に対し売上高が36.2%増加、営業利益が264.8%増加と大きく伸長した。

足元の受注環境は好調に推移しており、今後もさらなる生産体制の整備に努めていくという。

当事業年度の受注高は88億3,865万5,000円(前期比107.0%増)。うち同社主力機種である立形研削盤は68億7,361万2,000円(前期比111.7%増)、横形研削盤は19億1,689万4,000円(前期比108.6%増)、その他専用研削盤は4,814万8,000円(前期比53.7%減)となった。

生産高は61億6,996万7,000円(前期比1.3%減)。うち立形研削盤は48億9,245万7,000円(前期比5.1%増)、横形研削盤は12億7,641万3,000円(前期比6.8%減)、その他専用研削盤は109万6,000円(前期比99.5%減)となった。

売上高については、66億8,716万円(前期比5.6%減)。うち立形研削盤は53億049万7,000円(前期比0.2%減)、横形研削盤は13億3,851万4,000円(前期比9.9%減)、その他専用研削盤は4,814万8,000円(前期比83.2%減)となった。

損益については、営業利益5億9,966万9,000円(前期比16.4%増)、経常利益6億5,221万3,000円(前期比26.3%増)、当
期純利益4億4,109万1,000円(前期比27.8%増)となった。

今後の見通しについて、日本工作機械工業会では、2022年の工作機械の年間受注額が1兆6,500億円になるとの見通しを示している。海外向けを中心に回復が進み、過去4番目の水準となり、外需だけで過去最高となる見通しだ。

太陽工機においても、受注については、活発な設備投資需要が続く産業機械、工作機械関連企業向けや、引合いが増加している半導体関連企業向けを中心に、好調に推移する見通しであるという。

2022年度の業績は、比較的豊富な期初受注残高約48億円と好調な需要環境を背景に、売上高は前期比35.0%増、営業利益率12.8%を計画しており、好調に推移するものと予想する。同社の2022年12月期の業績見通しは、売上高90億円、営業利益 11億5,000万円、経常利益11億5,000万円、当期純利益7億8,000万円。

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