韓国紙「日本のJASマーク、韓国特許法院が登録を却下」「既にある韓国商標と類似...日本のものと思えない」

韓国の特許法院が、日本の「JASマーク」の韓国での商標登録を棄却したことが分かった。

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ソウル経済新聞は11日、法曹界への取材をもとに、「特許法院5-3部(ウ・ソンヨプ副長判事)は、日本農林水産省が韓国特許庁を相手に《商標登録を拒否した特許審判院の審決を取り消してほしい」とした訴訟で先月、原告敗訴の判決をした》と報じた。

新たなJASマーク/農林水産省

※韓国では商標など産業財産権に関する紛争は、それを専門とする特許審判院で審理され、控訴した場合はその上級裁判所となる特許法院で争われる。さらに控訴する場合は大法院(最高裁)で争われる。

日本農林水産省は、一定規格を満たす農水産物および加工食品に対して「JAS(日本農林規格・Japanese Agricultural Standard)」認証マークを付与している。 JASマークがついた食品は日本政府が保障する安全な食品という証になる。日本は2018年に、JAS認証制度の世界化を目的に新たなデザインのマークを導入した。

農林水産省のウェブサイトによると、同マークは「国内外において、《信頼の日本品質》を一目でイメージできるよう、日本を象徴する《富士山》と、日の丸を連想させる《太陽》を組み合わせ、シンプルにデザインしたもの」であるという。

ソウル経済新聞は「日本は新しいマークを発表した年の12月に韓国特許庁に該当商号とロゴを国際商標として出願した」ものの、これに対して「(韓国)特許庁審査官に続いて、特許審判員院も《すでに登録された商標と標章に指定商品が似ている》という趣旨で申請を受け入れなかった」と伝えた。

韓国ピープルアンドコー社が使うJASマーク/peoplenstore

すでに登録された商標とは、韓国の化粧品メーカーのピープルナンドコー社が自社ブランドに使う「ジャス(JAS)」マークなどと表彰、指定商品が類似しているというのが特許審判院側の判断だと同紙は説明している。

同紙によると、日本側はこれを不服とし、昨年6月に、今度は(上級裁判所である)特許法院に控訴した。日本側は、日本のJASマークは韓国に先に登録された当該商標と似ておらず、呼称が似ていても全体的な文脈ではその出所を混乱させる恐れがないと主張したものの、特許法院は特許庁の決定を支持してこれを却下したという。

当時、日本側は、該当ロゴには「JAS」以外にも日本を象徴する太陽と富士山が結合した姿をあることから一般の消費者が区別できるとの趣旨を主張したが、特許法院側は「原告が提出した証拠だけでは国内消費者が該当ロゴを見てすぐに日本の農林規格基準であることを直感的に思い浮かべるとはみられない」と指摘したとのこと。

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